使われていない暖炉の解体
最近のお家ではほとんど造られることがない、暖炉のあるお部屋。なかなか素敵だなーとも思ったのですが、レンタルスペースとして暖炉は必要がないとのことで、暖炉の窓のところにはカバーがされて前にはテレビが置かれていました。今回は、この暖炉も解体し平にして鏡を貼ってダンスレッスンなどにもできるスペースにしたいとのことでした。
暖炉の窓を開けてみるとまだまだ使えそうな暖炉が入っています。
暖炉の中も解体してしまいたい。とのことでしたが、暖炉協会の方に相談してみると、暖炉を作ることはできても、暖炉解体というのはやったことがないから分からない。と言われてしまい、結果そのまま塞いでしまった方がいいのでは。ということになり、部屋の外に出ているレンガの部分を取って、鏡を貼ることができるよう壁と面を合わせることにしました。
しっかりと造られているからこそ、とにかく全てが重くてまた削るのも大変。カビが生えていた床の箇所は暖炉の左側の、上の写真ではビニールがかかっているところ。暖炉の辺りから水が出ているのは確かだったのですが、正確にはどこから水が出てきているのかが分かりませんでした。
バラバラに取れるかと思いきや、塊で外れた暖炉の表面。(笑)
日頃力仕事をしている二人なので持てましたが、軽そうに見えますが100kg以上はあります。
ひとつひとつドリルを使ってレンガをハツって剥がしていきます。このバラバラになったレンガは、施主さんがお庭で花壇づくりをしようかな。とおっしゃっていたので、できるだけ壊れないように大切にひとつひとつ崩していきます。
最終的には、このようにキレイに剥がれました。暖炉の中を覗き込むと、暖炉の裏側は外壁になっていますが、よく見ると小さな穴がいっぱい空いているのを発見。
雨漏りがしてここから暖炉の下に流れ床下に雨水が流れ込んでいるのではないか。ということで、早速施主さんに外壁雨漏りを補修の会社に連絡してもらい一緒にお話を伺うことに。とても良い業者さんで、中も外もしっかり見ていただきながら検証した結果、やはり床下に流れ出ていた水は暖炉の外壁から来ていることが判明。ということで、内装が全て終わった段階で、外壁の修理が始まるということになった。そして、屋根にある暖炉の換気口も老朽化して雨漏りの原因にも繋がるということで、外壁屋さんに塞いでもらうことになりました。徹底的に雨漏り、床下にカビが生える原因を排除。
きっと、この暖炉もこのお家が建った頃には家族の団らんの大切なアイテムだったに違いない…お家に限らずなんでもメンテナンスをしなければ老朽化は進む一方。田舎の暖炉だと毎年使うのだろう。外にある木を切って、乾燥させて、薪を割って…と自分でやるか購入するかは別にしても、電気ストーブやガスストーブ、石油ストーブよりも暖かく経済的なんだろうと思う。しかし、東京の都内では暖炉があっても薪を手に入れるところから大変だし、日常的にガンガンと暖を取るために使えるアイテムではないのかもしれない。
重厚に造られた暖炉の取り壊しは、少し残念な気もしたのですが、確かに鏡を貼ってしまった方がこのスペースの価値が上がります。
さて、ここから30畳の部屋の床の貼り変えが本格的にスタートします。(その3に続く)
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