2020-07-01

臨機応変に対応していくのがDIYリノベの醍醐味 〜その3〜

1日目の下準備を踏まえて、2日目は朝イチで作戦会議が行われました。天井を剥がして出てきたシロアリ問題、袖壁を剥がしたことによって雰囲気がなんとなく見えてきたので、ベースのデザインをどう膨らませていくか、材料はどのようなものが必要になるかなどを カフェオーナーである阿部さんとイメージの擦り合わせ作業を行ないました。

子育てカフェ eatoco を どのようなお店にしていきたいのか、お客さんに ここでどのような体験をして欲しいのか、この場所で過ごす時間が長い阿部さんが心地良いと感じられる空間とはどのようなものか、使う予定の食器とお店の内装の雰囲気は合うのか、棚には何を置きたいのか、資料や憧れのお店の写真や、使う食器を見ながら意見を出し合いイメージを固めていきます。

こうやって、店作りをしながら感じることがあります。この建物も築40年以上は経っているかと思いますが、経年劣化しているところも沢山ある。それとは逆に、年月が過ぎたことによって、味が出てきた箇所も沢山ある。まさに建物は生き物のようで、人が年を取っていくように、家も呼吸をして年を取っているんだな ということ。様々な人が訪れ、生活する人の癖や習慣が家を形づくっていく。その良いところを残し、悪くなったところを改修して長持ちするように改善していく。本来、リノベーションとはそういうものだと思う。デザインだけに偏っては、長く使えない場合も多いのではないか。日本の風土に合ったつくりを残し、どうすれば これから使っていく中で、長く大切に使われ 良い味を出していける建物、空間になることができるのか。メインコンセプトである「子育てカフェ」で地域のママさん達と、施主である阿部さんが この場所でどんな楽しいワクワクするようなストーリーを描くことができるのか、子どもたちがどうすれば安全に過ごすことができるのか、阿部さんがワンオペで働きやすい環境とは… こんなことを考えながら、施主さんの思いに寄り添い、使いやすさ、心地よさを共に探っていくことは絶対に欠かしてはいけない作業だと私たちは考えます。施主さんとのコミュニケーションこそが、満足していただけるリノベの絶対条件だと考えています。

施主さんがする材料選び

さて、入念な打ち合わせやコンセプトを詰める作業を終えたら、次に大工と一緒にホームセンターに向かいました。良い木材の見分け方なども併せてレクチャーします。内装に使う棚の木や、入り口のしつらえに使う木など、実際に見て触って自分の直感も踏まえて木材を選んでいきます。打ち合わせの段階では、「ちょい渋」(ちょっと渋め)というコンセプトだったのですが、実際、阿部さんが棚に使う木を色々と触りながら見て周ったことでイメージが湧き 優しい手触りの白木を選びました。少しカワイイめに寄りましたが、施主さんが気に入って大切にしたい!と思えることが一番大切です。棚は壁一面になるので、お店の顔の一つでもあります。なので、棚の木を選ばれた材料によって お店が形づくられていく。

最後に、子育てカフェeatocoのオーナーの阿部さんのご紹介。長野県出身の、おっとりした3人のお子さまのママさんです。おっとりした性格とは対照的に、この子育てカフェeatocoを作り上げるバイタリティに溢れる姿、日々刺激をいただいております!

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